闇がおおうと コウモリが飛び交った


by tatazumi
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カテゴリ:橘安純( 12 )

●道路舗装工事
好き好んで来たわけではない
かつてに番頭が割振りしたのだ
やつたことのない仕事だし
朝から気がめいった
全面舗装でないのでフイッシャーは使えない
ダンプが下ろしたアスファルトを
スコップとトンボでならしていく
表に立っているだけで汗だくなのに
アスファルトの熱気のガスを吸いながら
スコップでアスファルトを放り投げる
私は地下足袋なので始めのうちは入らないようにしていたが
力が入らないのでアスファルトの上にのって作業する
地下足袋がアスファルトをかぶる
火傷しそうだ
がまんしながら作業する
指を動かし地下足袋の底を地面でこするが
こびりついた熱いアスファルトはとれない
汗ダクダク水をガブガブ飲む
熱気に当てられて直ぐに力つきて
作業は続けられない
長い一息を入れながら作業する
地下足袋はアスファルトがこびりついて
使い物に成らなくなった
もっとも使い古して張りつけがはがれていて
いつ捨てようかと思っていたので
ちょうど良かった
ズボンに付いた乳剤は落ちそうもない
今日は体力を使いはたした
私の10年20年先輩が平気な顔して
私以上に仕事をしていた
風呂に入ると足の親指のつけねが水ぶくれしていた
          (寄場詩人13 安田健二)


●こあくとうと おおあくとう
ももたろうきぶんの おおあくとう
たからじまにいる こあくとうを
あくとうの かざかみにもおけぬと
おやぶんたちに かいじょうまわし
ひとをあつめて おどしをかける

こあくとうは このしまは
もともとおれのしまだと いいはり
おおあくとうは たからもほしいけれど
こあくとうが おおきなかおするのが きにくわなくて
このきかいに つぶしてしまえと おもっている

たからは おやぶんどうしで わけあっても
こぶんには まわってこない
おやぶんは けんをふりかざし
ちからこそ せいぎだと さけんでいる

おやぶんは さけぶだけで
いつもしぬのは こぶんだけ

あくとうに いいもわるいもあるものか
でいりに せいぎもふせいぎもあるもんか
          (寄場詩人17)


●起りえない事故が、なぜ起るのか?
学者や役人は語った
考えられない、予想もしない、起りえない事故だと

起りえない事故が起るという、この矛盾を
御用学者や警察は個人の責任に転嫁しょうとする

現場では起りうる事故が無数にある
ハッとしながら労働者はふんばっている
安全第一だけを考えていたら能率が上がらない
現場の労働者は俺だけはだいじょうぶだと危険かくごで仕事している

土木建設業界じゃ重層下請するうちに安全対策はスローガンだけになってしまう
安全第一と言いつつも、金も人も時間も出さないから
結局現場の労働者のふんばりに安全はまかされる

行政も事故さえ起こさなければ業者となあなあで告知してから査察する、
その時だけは安全第一
役人は大学出てたって現場実務は知らないから、業者にたよらなければ何もできない

入札談合はなぜなくならないのか?
重層下請はなぜなくならないのか?
行政はどうして業者に指導力をはっきできないのか?
これを解決しなければ、事故はいつでも起こる

俺が言いたいのは事故は個人の責任で起こったのではないと言うことだ
もうけ第一で安全ををおろそかにする土木建設業者の責任である
それを許している行政の責任である
          (寄場詩人19)




●ビラはりしていてパクられた
暗黒の闇の中から人間がとびだした
私はすぐ反対方向にかけだした

はしった はしった ガードをくぐり路地をぬけ・・・
はしった はしった ガードをくぐり路地をぬけ・・・と思ったが

10メートルほど行ったガードの下で私はこけた
おっかけてきた人間が肩をつかんだのだ

その人間は私に馬乗りになり、わめいた
「ゆるさへんで ゆるさへんで」
私はしまったと思った 観念した
小柄なこの人間から逃げられそうな気もしたが
ケガをしたくないので じっとこけたまま 静かにしていた

「なんで逃げたんだ 許さへんで 許さへんで」
あいかわらず一人で騒いでいる
他の人間はやってこない
ここで私は思った
これは逃亡をさそっているんだ逃げたらボカスカなぐられる

「10時20分(午後)現行犯で逮捕する」
「抵抗するな ゆっくり立ち上がれ」
と馬乗りの人間は言った

私は無言のまま その人間に微笑をかえした
          (寄場詩人24)


●ひさしぶり
ひさしぶり
こんな広い部屋に一人で
ワンルーム 便所もついてカーペットひいて

ひさしぶり
仕事のことも考えず
ゆったりと 大の字で寝る

ひさしぶり
空調もついているし
そのうえ 一晩中電燈もついて
          (寄場詩人24)


●すてきな時間
こんな空間に閉じ込められて
てもちぶさたで
正座して座禅のまねごとをする
目をつむっていると
うつらうつらしてくるので
目をみひらき
壁のしみをみつめる
煩悩がつぎつぎにうかび
α波はでてこない
そのうち足がしびれてきて
あぐらをかく
大きく腹式呼吸をする
壁のむこうに何も見えぬままの48時間
          (寄場詩人24)



●一日
今日も日がくれた
なまけものの俺のうえにも
夜はきて
一日はおわる

そうやって
月日はすぎていく
ぼけっと何もしないでいても
朝はきて
一日ははじまる

頭頂がうすくなり
白髪まじっても
女けのない一人ぐらし
何ともない一日
日めくられるだけの一日
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by tatazumi | 2011-01-19 02:01 | 橘安純
●私の体は片焼きせんべい
私の背中
私の体の中で
一番
陽に焼けている
裸になると
下半身は
むらむらとくるぐらい
白くて
恥ずかしいくらいだ
仕事するとき
いつも太陽を背にしている
長袖の上からでも
私の背中は陽に焼けている
私の手は陽に焼けていない
仕事をするとき
いつも軍手をしているから
私の手は陽に焼けていない
私の体は片焼きせんべい
カレイやヒラメの裏表
私の背中
私の体の中で
一番
陽に焼けている
          (寄場詩人8)

●汗がでる
太陽 SAN SAN 汗がでる
たのんだわけでもないのに汗がでる
じっとしていても汗がでるのに
じっとしていないのだから汗がでる
額から汗が流れて眼にはいる
眼をしばつかせ がまんします
ツーツーと胸の真ん中を汗が流れる
パンツもびっしょり
股間がむずがゆくて
ズボンまで小便たれて
太陽 SAN SAN 汗がでる

コンクリートうちたてのビルの屋上で
パイプかついで運びます
コンパネ運んで積みあげます
汗がふきだし流れます
額の汗を腕でふきとって
いよいよクレーン使って資材おろしの作業です
夏の一日
太陽 SAN SAN 汗がでる


●日ごと
日ごとひにやけ
日やといにやけ
どっぷりつかって
ぬけだせぬ

日ごと年とり
しらがふえ
どっぷりふえて
ぬききれぬ

日ごとに早起きしなければ
仕事に行けぬ
どっぷり寝てたら
ぬきさしならず

日ごと朝飯
飯場で食べる
どっぷりもって
ぬくぬく食べる

日ごと暑くなり
仕事すれば
どっぷり汗かき
ぬぐいきれぬ

日ごとムラムラしなくなり
ガンバッたってぼっ起せず
どんなにやっても
ぬくことできず

日ごと体重ふえ
みっともない下っ腹
どっぷりふえて
ぬくぬくふとる

日ごと日暮れが早くなり
仕事が終れば
どっぷりくれて
ぬきあしさしあしどこにいく

日ごと酒のみ
酒にのまれ
どっぷりつかって
ぬけだせぬ
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by tatazumi | 2011-01-19 01:57 | 橘安純

雨 他3編  橘安純

●雨
雨がふる
雨がふる
雨がふると
心もジメジメ
雨がふると
気が重くなる
雨がふると
仕事に行かない
仕事はあまり好きじゃないから
へたな現場に行って
カッパを着て仕事なんかしたくない
雨が降る
雨が降る
どうせ今日は仕事はないと
寄場にも出ずに
ふとんの中
雨がふる
雨がふる
仕事に行かない
雨がふる
          (寄場詩人7)


●雨の仕事
いつもの様に現金の仕事に行く
飯場へ行くとポチポチと雨が降ってきた
雨のためすでに中止になった現場もあって
仕事が決まらず ずいぶん待たされた

雨はシトシト降りつづく
仕事はできるんですか?と番頭に聞くと
「あんまり降るようだったら監督に言って帰って来い午前中だったら半人工、監督に何分か聞いて帰ればいい」

現場で待つうちに雨は激しくなってきた
職人も監督も現場に出てこない

監督はのんびりと九時すぎにやってきた
「カッパ持って来なかったのか、しょうがないなあ今日は雨が降ってもやると言っておいたのに」

仕事は地下駐車場の砕石ひきと鉄筋屋の手元
明日 土間コンを打つので
今日中に配筋まですまさなければいけない

雨は激しく降り続く
監督が持って来たカッパを着て作業していた
動き回るうちにカッパの内側に体温がたまり
顔から汗がふきでる
たまらなくなってカッパを脱ぎすてる
すでにパンツまで汗でびっしょり

番頭は雨にぬれたら早めに帰ってこいと言っていたが
仕事は追われていて
監督はつきっきりで
雨にぬれながら五時までめいっぱい仕事した

雨は一日じゅう激しく降りつづいた
こんなに降るとは思っていなかっいたので
カサは持っていないし着替えもない
ずぶぬれのまま地下鉄に乗って帰った
ずぶぬれのままラッシュの地下鉄に乗って帰った
          (寄場詩人7 池田俊文)

●六月のある日
 釜ヶ崎で現金のバスに乗る。奈良の飯場に着くと雨がパラパラ降り始めた。
 飯場から業者へ行き待機する。そのうちに雨は本降りになり、仕事は中止
となってしまった。「ああ今日は、お帰りか」と思いながら飯場にもどった。
 飯場の社長はちょうど現場に行こうとしていた車から契約の人を下ろし、代わりに私をその車に乗せてくれた。
 私はラツキーと思いながらも、この雨の中でカッパ着て仕事したくないし、不安な気持ちで現場に向った。
 
 現場はアーケードのある商店街で、これなら雨に濡れないし中止になることもないしラッキーである。
 仕事は下水道の分岐の取り付け作業、各戸の敷地内に手掘りで丸マスを設置し、塩ビ管で本管に接続する。
 重機での掘削はすぐ出来なくなった。電話のケーブルが四本、水道本管が二本接近して通っている。苦労して手でかくように少しずつケーブルの下の土をどける。古いヒューム管から水が漏れてきて地下足袋は濡れる。
 本管の深さは2メートル50はある。重機を使いながら掘り下げていく、深い所の砂地がえぐれる様に崩れている。シートパイルは用意してあったが山留めは最後までしなかった。いつ山が来てもおかしくない。私は深い方に入らないようにした。

 五時になった。なんとか生き埋めにならずにすんだ。まだ埋め戻しが終っていなかったが現金の私だけ先に帰った。雨がチラチラ降っていた。
          (寄場詩人22)

●あめふり
晴れてきた
かんじんの
早朝に雨が降りやがって
仕事に行けなかったじゃないか

あり金はたいて部屋代はらったのに
また雨ふりやがって
どうすれば良いんだ

その日暮らしの生活だから
よいごしの金を持たない生活だから
雨が二、三日続くと
とたんに困ってしまう
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by tatazumi | 2011-01-19 01:50 | 橘安純

冬の朝 橘安純


●冬の朝           橘安純
冬の朝
雪が残っている寒い朝

これ以上酒を飲んではいけない
飲んだら死にますと医者に言われながら
いくら飲むなと言っても
毎朝朝から酔っぱらっていた
酒の臭いをプンプンさせながら
政治の話や仲間の批判をくどくど繰り返す
誰かれかまわず暇そうな人を見つけては
論争をしかけてきた
それが痛い所をしつこく突いて
煙たくなってくる

道端に酔いつぶれ
失禁しているのを助けては下着を取り替える
それでもそんなに迷惑かけられても
なぜか憎めない人でした

雪が残っている寒い朝
道端で酔っ払って寝込んでいた
おいだいじょうぶかと声をかけても
うんでもすんでもない
体温が下がっている
部屋に運んでストーブをつける
救急車を呼ぶ
救急隊員は何の手当てもせず
やってきた医者は凍死だと言った

冬の朝
友は死んだ
いくら飲むなと言っても
酒を飲み続けた
友は死んだ          (寄場の冬 部分)
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by tatazumi | 2011-01-19 01:41 | 橘安純
●そうやって朝は早くなる
仕事が少なくなると
すぐ人は集まって
バスは出てしまう
つぎの日
昨日アブレた人は
もう少し早く出てくる
だから昨日よりも早く
人は集まって
昨日よりも早く
バスは出てしまう
そうやって朝は早くなる

●一瞬の朝
一瞬の違いで
バスは出てしまった
そして今日はアブレ
一瞬の違い
一秒の違い
顔付けのバスは出てしまった
天国と地獄
飢餓と満腹
労働とふて寝

●仕事がなくなって
仕事がなくなって
人間の臭いが満ちてくる
たちん坊もあっちこっち走りまわる
はねとばされる人きりすてられる人
おかゆの炊き出しに長ーい列
車にのれなくてデズラかせげなくて収入なくて
気楽な稼業だと思っていたが日雇いのつらさ知る
わかる無銭飲食コンビニ強盗
水面に上がってパクパクと金魚
うばい合いけとばし合いうまいことたち回れず腹をすかす

●ねんき
誰にでもできる仕事ですと
けんそんして言うことはあるけれど
そうですかと うなずかれては困る
スコップ一つの使い方でも
パイプ一本のかつぎ方でも
やり方があって
ねんきがあって
誰にでもできる仕事ですと
けんそんして言うことはあるけれど

●アンコウ
腹をすかせても
キバをみがくわけではなく
ひたすらエサがとびこむのをまつ
アンコウ

腹をすかせても
頭はさげない
声がかかるのをまつ
タチンボウ

仕事にいかなくても
一ヶ月に一回いっても
一年に一回いっても
ヒヤトイロウドウシャ

●カラッケツ
いつもサイフはカラッケツ
貯金なんてありはしない
三日続けて働いて
四日休んでカラッケツ
いつもアップアップ
部屋代はらって
メシを食べて
金がなくなりゃ仕事に行って
金ができれば くすぶって
いつもサイフはカラッケツ

●頭を下げなかった
はらをすかし
つめにひをともし
からだにひをともし
なんとか生きながらえている
金をかしてくれる人はいない
セールスのできない私
仕事がとびこむのを待っていた私
やがて出てくるだろうと
いつも しんぼうしてきた
頭をさげなかった
血を売った
たくわえを売った
それでなんとかなってきた
ひとりでしんぼうしてきた
さてこの不景気しんぼうするだけで
なんとかなるのだろうか

●きせきはおこらなっかった
はらへこみ
ほほはこけ
ひょうじょうなくなる
ふらふらのあしもと
じかたびやぐんてをいれた かみぶくろさげ
どうせしごとに いけるわけないと おもいながらも
かすかなのぞみもち
きょうも あさはやく よせばにでてみた
しかし しんじんがたりないので
きせきはおこらなかった
ああ あしたは
きせきはおこるだろうか 
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by tatazumi | 2011-01-19 01:37 | 橘安純

涙はでるさ 橘安純

涙はでるさ
              JUN
そりゃ涙はでるさ
あすこで人が死んでいた
あすこでケンカがあって
あすこで別れ話をしていた
この一にぎりの土の中に
どれほど涙がつまっているのか
でもそんなこと誰も語ろうとはしない
日常はつづいて
生活はつづいて
また同じことが繰り返される
本当は良い人なんです
そりゃ好きな人には良い面みせるさ
あすこで人が死んでいた
あすこでケンカがあって
あすこで別れ話をしていた
そりゃ涙はでるさ
でも戦争じゃないからな
パレスチナでもアフガンでもないからな
つかの間だからな
つかの間を楽しまなくちゃな
そりゃ涙はでるさ
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by tatazumi | 2011-01-19 01:31 | 橘安純
●座る その女性の場合(日本全国プランター覆いつくし計画の陰謀)
 
電車乗る人 電車から降りてきた人
デパートに来た人 デパートで買物した人
地下鉄に乗り換える人 地下鉄から乗り換える人
運賃表ながめる人 待ち合わせなのか立ち続ける人
キップを買う人 電車に乗ろうと改札に向かう人

改札口前の柱に女性が座っていた
改札口前の柱に背をもたせかけその女性は座っていた
その女性は一日その同じ場所に座っていた
次の日もその女性はその同じ場所に座っていた
その女性はいつもその柱に背をもたせかけ座っていた

終電の後シャッターが下りる
始発の前にシャッターが上がる
気がつくとその女性が改札口前の柱に座っていた
次の日も、その次の日も
同じ柱にその女性が座っていた

その女性は座りながら新聞を読んでいる時もあった
その女性が座りながら吉野屋の牛丼弁当を食べているのを見た
その女性はシャッターが閉まる前にどこかに消え
その女性はシャッターが開くとそこに座っていた

いつも見る顔
いつも会うその女性
いつも駅に来ると会う顔
いつも駅に来ると会うその女性
いつもただ座っていた
その女性は改札口前の柱に座っていた
何時もその女性は改札口前の柱に座っていた

ある日、改札口前の柱の回りにプランターが置かれた
安っぽいプランターには生きているか死んでいるか分からない観葉植物が植えられていた

その女性は今度は隣の柱に背をもたせかけ座った
次の日その女性は隣の柱に背をもたせかけ座った
次の次の日も女性は隣の柱に背をもたせかけ座った

ある日 改札口前の全ての柱の回りにプランターが置かれた
安っぽいプランターには生きているか死んでいるか分からない観葉植物が植えられていた

その女性は改札口向かいの壁に背をもたせかけ座るようになった
その女性は改札口向かいの壁に背をもたせかけ座るようになった

電車乗る人 電車から降りてきた人
デパートに来た人 デパートで買物した人
地下鉄に乗り換える人 地下鉄から乗り換える人
運賃表ながめる人 待ち合わせなのか立ち続ける人
キップを買う人 電車に乗ろうと改札に向かう人

やがて改札口前の全ての柱と壁という壁にプランターが置かれた
やがて阿倍野橋駅西口改札口前の壁という壁にプランターが
置かれた
安っぽいプランターには生きているか死んでいるか分からない観葉植物が植えられていた
プランターが置かれた
プランターが置かれた
プランターが置かれた
プランターが置かれた
そこらじゅうにプランターが置かれたー
観葉植物が植えられたプランターが置かれた
生きているか死んでいるか分からない観葉植物が
生きているか死んでいるか分からないプランターが
そこらじゅうにプランターが置かれた
そこらじゅうにプランターが置かれたー
駅の構内中にプランターが置かれた
駅の構内中にプランターが置かれた

その女性は階段に座り始めた
その女性は地下街に続く階段に座り始めた
その女性はこんどは階段に座り始めた
その女性はこんどは地下街に続く階段に座り始めた
         
こうやって日本全国プランター覆いつくし計画が密かに進行している
高速道路の下
横断歩道橋の橋脚の下
民家の軒下
公園のベンチの上
小さな空間にプランターがおかれる
あなたの身近にプランターがおかれてはいないだろうか
あなたはなぞのプランターが置かれているのを見ないだろか
こうやって日本全国プランター覆いつくし計画が密かに進行している
      
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by tatazumi | 2011-01-19 01:24 | 橘安純

ウダウダ

ウダウダは
いつもウダウダ ウダしてる
ウダだからウダでウダウダだ
ウダしていないときもあっただろうが
そんなことはなかなか信じられない
ウダウダは
ウダするなと言われても
やっぱりウダをウダウダだ
ウダウダは
ウダしながらウダになるだろう
ウダになってウダウダだ
やすらかにねむれウダウダ
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by tatazumi | 2011-01-19 01:20 | 橘安純
ギシギシ ガタゴト
                JUN
ギシギシとひしめき合って生きていて
ときにはガタゴト ガッチン
ときにはガッチャン ゴッチン
あっちに見せる顔
こっちに見せる顔
それなりに付き合っていたらシッポをつかまれた
角を立てないでいたら相手は牙をみがいてた
ガタゴト ゴッチン
ガッチン ゴットン
ギシギシ ギシギシ
ギシギシ ギシギシ 
ひしめき合って生きていく
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by tatazumi | 2011-01-19 01:19 | 橘安純

今日の仕事 橘安純

今日の仕事

今日は若い監督の手元で細々な仕事をした
墨だしの手元やったり
セメント置場を作ったり
ああやれ こうやれと言われ
俺に任せておけば良いのにと思いながらも
ハイハイと言われたとうりにやっていた

今日は家屋の解体作業
窓をはずす壁をぶちこわす
天井を落とす時に埃をかぶる
屋根に上りパネルのまま屋根を落とす
グラグラと裸になった鉄柱がゆれる
二三度釘をふみぬいてしまったが
そのまま仕事をした
顔は埃だらけ靴下は血まみれだった

今日は明日が開店のショッピング街の仕事
店舗には商品が並び
イベント屋はリハーサルを繰り返している
設備電気内装 職人はまだ作業している
街路の敷石も完成していない
山となったゴミをトラックに積込む
ゴミは後から後から出てくる
掃除しながら一日ゴミの積込み

今日の仕事は遺跡堀
冷たい風が吹きっさらしの河原です
重機で水辺の土を掘りあげる
まっ黒な粘土の中に土器のカケラを探します
言われなければ只の石っころなのですが
何千年も前の遺物と言われ
形が残っているのを探し当てると
もう興奮してしまいます

今日はマンホールのステコン打ち
穴の底に砕石を敷きつめる
ランマーをかける真似をして写真を撮る
田んぼの中の細い道でミキサー車が入れず
一輪車を押してのコンクリート打ち
掘り返した土がある
デコボコの道を何十回も往復した
          (寄場詩人1)

今日は片付けだと言われて仕事を決めた
現場に行くと生コン圧送車が来ていた
それでも送ってきた番頭は
片付けだと言い張り帰った
やっぱり本家が片付けで
助っ人はコンクリート打ち
床を打っている
あっちだ こっちだ
生コンの流れ込む音をたよりに
仮設支柱が立ち並び足元が悪いなかを
型枠をたたいてまわった
          (寄場詩人6)

今日は床下にもぐってピット掃除
カッパと長靴に身をかため
水のたまった床下にもぐりこみます
大きなゴミを拾い上げ
ホースで水をまきながら泥を流し
ポンプで泥水を汲みあげます
曲げた鉄筋に身をよじりながら
出入りするのが大変です

今日は冷蔵倉庫で冷凍魚の仕分け作業
魚の種類 大きさ 等級などに分けて
パレットにはいづけする
朝方は暇だったが
本船から荷が揚がり始めると
休憩もせず一服の間もなく動きまわる

今日は砕石ひき
大型ダンプが砕石をあけ
ブルトーザーが砕石をならす
重機でやるからいいよ
危ないから下がってろ
二人の予定のところ四人も来て
L字溝の上を掃除するぐらいで
大した仕事もなくて
暇をもてあました一日だった
          (寄場詩人10)
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by tatazumi | 2011-01-19 01:15 | 橘安純